【MEO対策】ローカルパック入りさせるためには?
公開日:2020年9月26日
店舗経営などの地域密着型のビジネスをされている場合、「MEO対策」はとても重要です。
MEO対策とは、「Map Engine Optimization」の略で、Googleマップ上での地域を限定したSEO対策のことです。通常のSEO対策が日本全国を対象にしているのに対し、MEO対策は地域を限定して行います。
飲食店様や理美容院様などの実店舗の場合、Googleマップの地図検索から来店されるお客様が大きな割合を占めます。全国展開をせずに、地域を限定したサービスを行っている場合は、MEO対策は通常のSEO対策よりも重要です。
効率的にMEO対策を進める上で、ひとつの目標となるのが、「ローカルパック」入りすることです。
では、「ローカルパック」とは、一体どのようなものでなぜ重要なのでしょうか?
例えば、観光で初めて東京の表参道を訪れた方が、昼食を取るためにGoogleマップを使い「表参道」と「ランチ」の2つのキーワードで検索した場合を見てみましょう。
検索の結果Googleマップでは、MEO対策の評価で上位3位の店舗情報が、ファーストビュー(※)に表示されます。
(※)ファーストビュー:検索結果で最初に表示される画面
この上位3位を「ローカルパック」と呼びます。お客様は、非常に高い確率で「ローカルパック」に入ったお店をクリックし来店します。
4位以下の店舗は、画面をスクロールしなければ表示されないため、上位3つのローカルパックとの差は歴然としています。そこで、ローカルパックに入ることが、Googleマップ検索から来店するお客様を増やす上で、極めて重要です。
ローカルパックに入るためには、適切な「MEO対策」が必要不可欠です。MEO対策として必要な要素は複数あります。効率的にMEO対策をすすめるためには、重要度の高いものから順番に行う必要があります。
ローカルパック入りに必須の「MEO対策の5大要素」とは?
アメリカを中心に各国でSEO対策支援を手がける「Moz」の統計によると、MEO対策で上位を決める5大要素は以下の順です。
引用元:Moz「2018年のローカルランキング要素(2018 Local Search Ranking Factors)」
1位:Googleマイビジネス 25%
2位:リンク 16%
3位:レビュー 15%
4位:オンページ 14%
5位:サイテーション 11%
MEO対策を効率的に進めるためには、5大要素を重要度の高い順に取り組んでいく必要があります。そして、ローカルパック入りの可能性を上げるためには、合格点となる70%(70点)以上を目指すのが望ましいでしょう。
では、これらの5大要素内容は、一体どのようなものでしょうか。次に、5大要素の具体的な内容について、重要度が高い順ご説明していきます。
MEO対策に必須のGoogleマイビジネス登録
最初にMEO対策の第一歩として絶対に欠かせないのが、1位のGoogleマイビジネスへの登録です。Googleマイビジネスの登録画面にアクセスし、画面の案内に従って店舗情報を登録します。
Googleマイビジネスに登録する上で、MEO検索のランキング改善のために、Googleが推奨している重要事項が、以下の5点です。
- 詳細で正確な情報を入力する
Googleマップで検索したお客様に、サービスの内容、所在地、営業時間など正しい店舗情報を伝えるために、正確な情報を入力しましょう。 - ビジネスの説明を記載する
店舗のビジネスの具体的な説明を記載します。説明にお客様がよく検索する「キーワード」や、同業他店舗にない「独自性」などが含まれると望ましいでしょう。 - ビジネスのオーナー確認を行う
ビジネスのオーナー確認は、実際にGoogleマップ上に店舗を表示するための必須項目なので、確実に行いましょう。 - 写真を追加する
写真は、クリック率を高めるための重要な要素です。サービスの内容を的確に示し、訴求力のある写真を入れましょう。 - 口コミの管理と返信
口コミを適切に管理しこまめに返信することは、お客様との信頼関係を築く上で重要です。口コミを有効活用して、店舗の評価を高めましょう。 - 営業時間の情報を正確に保つ
営業時間の情報を正確に保つことは、機会損失を防ぎ信頼を保つ上で重要です。営業時間の変更があった場合は、すぐに修正し反映させましょう。
引用元:Google「ローカル検索結果のランキングを改善するヒント」
MEO対策には、Googleマイビジネスの登録だけでは不十分
「MEO対策で上位表示を決める5大要素」のグラフでも示しましたように、MEOで上位表示を目指す上で、Googleマイビジネス登録の占める割合は25%です。点数としてはまだ25点なので、合格点の70点以上を目指すために、Googleマイビジネスの登録だけでは不十分です。
ではなぜ、GoogleマイビジネスがMEO対策に与える影響は、25%と少ないのでしょうか。その理由は、Googleマイビジネスが100を超える複数の地図・SNSアプリと連動しているからです。
これらの連動アプリがMEO対策に大きな影響を与え、その割合は45%を占めます。そこで、「次の対策」として必要なのが、Googleマイビジネスと連動する複数の地図・SNSアプリへの働きかけです。
引用元:Moz「2018年のローカルランキング要素(2018 Local Search Ranking Factors)」
「MEO対策で上位表示を決める5大要素」では、2位のリンクと3位のレビュー、4位のオンページが、googleマイビジネスとの連動要素に該当します。これらの連動要素を、順番に見ていきたいと思います。
2位:リンク(16%)
Googleマイビジネスと連動する地図・SNSアプリに、店舗Webサイトのリンクが正しく掲示されているかどうかの要素です。
せっかく、お客様にアプリ経由でお店を検索していただいても、店舗のWebサイトにたどり着くことができなければ、意味がありません。せっかく興味を持っていただいたお客様を、みすみす逃してしまうことになります。
各アプリに、確実に店舗Webサイトのリンクを掲示することが重要です。
3位:レビュー(15%)
Googleマイビジネスと連動する地図・SNSアプリでのレビュー評価の要素です。レビュー評価を上げるためには、複数の地図・SNSアプリを含めた、口コミへのこまめな返信が重要です。
4位:オンページ(14%)
オンページとは、主にGoogleマイビジネスと連動するアプリに掲載した店舗情報が統一されているかどうかの要素です。特に、NAPと呼ばれるName(店舗や会社の名前)、Address(住所)、Phone(電話番号)の3要素の統一は、重要です。
例えば、あるアプリでは、住所が「1丁目2番地3号」と表示されるのに対し、別のアプリでは「1-2-3」と表示されているなど、NAPの不統一は、MEO評価上不利となります。NAPをはじめとする店舗情報を、細かい点を含めて統一することが、オンページ対策として必要不可欠です。
手間と時間を省くアプリの一括管理とは?
以上の2位から4位までの要素の対策を行うためには、100を超える複数の地図・SNSアプリへのアクセスが必要です。しかし、それぞれのアプリに対して店舗Webサイトのリンク掲載や、口コミへの返信、NAPをはじめとする店舗情報の統一を行うとすれば、膨大な時間と手間がかかります。
さらに、全アプリに正しい情報を登録したとしても、営業時間など情報が変更になれば、1つ1つ修正しなければなりません。
店舗経営で忙しい経営者様や、接客に追われる従業員様にとって、連動アプリの管理に時間を割くのは難しいのが現状だと思います。そこで、これらの手間と時間を省くために有効なのが、アプリの一括管理です。
Googleと提携する「パートナー」と契約することで、アプリの一括管理が可能です。
Googleのパートナーは、2015年にリリースされた「GMB API」を利用して、アプリの一括管理を行います。店舗経営者様は、Googleのパートナーが提供するプラットフォームを利用することで、店舗情報の一括管理ができます。
2位の「リンク」と4位の「オンページ」を含めた店舗情報の登録は、Googleパートナーのプラットフォーム上で1回行うだけで、各アプリに一括送信されて正しい情報が反映されます。
営業時間など店舗情報の変更があった場合も、奨励パートナーのプラットフォームから、更新情報が各アプリに一斉送信されて反映されます。
3位の「口コミ」についても、各アプリのデータをプラットフォーム上で一括管理して、効率的に返信できます。
アプリの一括管理により、2位の「リンク」と3位の「レビュー」、4位の「オンページ」にかける時間と労力を大幅に削減出来ます。
ローカルパック入りのカギを握るサイテーションとは?
ここまで、MEO対策で上位を決める要素の、第1位から第4位までご説明しました。これらの1位から4位までの対策を行うことで、MEOの上位表示を決める要素の70%を網羅できます。しかし、合格点を70点とすると、まだギリギリのラインです。
ここで「最後の一押し」として、ローカルパック入りを確実にするために押さえたいのが、5位のサイテーションです。サイテーションは、MEO上位表示要素の11%を占めます。
1位の「Googleマイビジネス登録」から5位の「サイテーション」までをしっかりと行うことで、MEO上位表示要素の81%をカバーできます。
引用元:Moz「2018年のローカルランキング要素(2018 Local Search Ranking Factors)」
では、サイテーションとはどのようなものでしょうか。
サイテーションとは、簡単に言いますと店舗情報が他のサイトで引用・紹介されていることです。より多くのサイトで店舗情報が引用・紹介されれば、サイテーションとしての評価は高まります。
例えれば、多くの雑誌に店舗が紹介されることで、知名度や人気度とともに評価が上がるのと同様です。引用・紹介されるサイトの数が多いほど、店舗のサイテーション評価は高まります。
では、どのようにすれば多くのサイトで店舗情報を紹介してもらえるのでしょうか。基本としては、前述の1位から4位までの対策をしっかりと行うことがあります。これらの基本をしっかりと行った上で有効な対策として、以下の5つがあげられます。
1.店舗のWebサイト名を短く分かりやすくする
Webサイト名が長くて分かりにくい場合、サイテーションを上げるための障害となります。
例えば、サイト名から何のサービスが分かりにくい場合などは、改善の余地があります。サイト名を、店のサービスや強みなどがわかるように変更するなどの改善策が有効です。
2.店舗のWebサイトを充実させて、検索数の多い「キーワード」を使う
Webサイトを訪問したお客様に、お店の良さがより伝わるように充実させることがサイテーションを高める上で有効です。また、お客様が検索する「キーワード」を使うことで、Webサイトの訪問者数を増やすことにつながります。
Webサイトの訪問者数が増えることで、他のサイト引用・紹介される可能性も高まり、サイテーション評価が向上します。そしてWebサイトへの対策は、サイテーションだけでなく、サイトを訪問したお客様の来店率を高めるためにも有効です。
3.ブログやSNSで、Webサイト名を発信する
Webサイトとは別にブログを運営している場合、Webサイト名やイベント等を積極的に発信することがサイテーション評価を高める上で有効です。
そして、フェイスブックやツイッター、InstagramなどのSNSは、無料で始められるものが多く、経費を抑えながらサイテーション効果を高めるために役立ちます。
ブログや各SNSの特性を生かしながら、用途や目的に応じて使い分けることで、サイテーション効果を高めることが期待できます。
4.情報メディアに登録する
情報メディアのサイトに登録することで、知名度が高まりサイテーション評価向上が期待できます。以下に、無料プランがある有名な情報サイトを、3つご紹介します。
- エキテン
様々な業種のお店の情報を集めた口コミ・ランキングサイトです。お店の業種を問わず、全ジャンルで掲載可能です。 - 食べログ
国内最大級の、飲食店様向け口コミサイトです。インターネット関連サービス事業を手がける、カカクコムグループさんが運営しています - ぐるなび
飲食店様の情報を集めたポータルサイトです。鉄道などの交通広告を手がける、エヌケービーさんの一部門として出発した経緯から大手私鉄が大口株主に名を連ね、楽天とも資本提携しています。
5.Google以外の検索エンジンにも店舗情報を登録する
Google以外の検索エンジンを利用する方法です。以下に、知名度の高い情報サイトを、3つご紹介します。
- Yahoo!
日本では、知名度が高く利用者も多い検索エンジンです。 - MSM
Microsoftが運営する検索エンジンで、Bing web マスターツールというSEOツールを無償提供しています。 - goo
NTTグループのNTTレゾナントが、運営する検索エンジンです。使い続けることで検索履歴を学習し、効率良く情報収集できるのが特徴です。
ローカルSEO診断を行っています。
以上、ローカルパック入りするために必要な5大要素を、順番に見てきました。5大要素を満たすためには、Googleマイビジネスと連動する「アプリの一括管理」と、「サイテーション対策」が欠かせません。でも・・・
- Googleマイビジネスには登録したものの、次にどこに手を付ければ良いか分からない・・・
- MEO対策はしているものの、果たして効果が現れているかわからない・・・
- アプリ一括管理のためのパートナーをどこにすれば良いか分からない・・・
など、MEO対策で不安を抱えていらっしゃる店舗経営者様も、多いのではないでしょうか?
そこで不安を解消し、効率的に対策を行うためには、お店の「MEO対策の現在位置」を知る必要があります。正しい「現在位置」を知ることで、費用対効果を高めながらMEO対策が進められます。
逆に、「現在位置」が分からないままMEO対策を進めてしまうと、ムダに時間と労力を費やして、効果が出ないことになりかねません。
「ローカルSEO対策の現在位置」を正しく把握していただくために、イーポートではビッグローブのツールを用いた「無料!ローカルSEO診断」を行っています。
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この記事を書いた人
- システム開発と製造業のDX推進、製造業の企業価値を高めるプラットフォーム/ファクトリーサーチの運営を中心に、東京と名古屋を拠点に活動しています。
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