無料でLINE公式アカウントを活用した予約システムを使う方法
公開日:2023年11月22日
現在、幅広いジャンルの企業や店舗で導入が増加しているのが、LINE公式アカウントを活用した予約システムです。
LINEアプリと連携して店舗の予約受付などを行えるシステムのことで、顧客側にとっては利便性が高く、店舗側も効率的な予約管理が可能になります。
特に、飲食店や美容室などの運営において欠かせないシステムとなっています。
この記事では、LINE予約システムの機能や無料版・有料版の違いなどについて詳しく解説。無料版を使用する際の注意点についても紹介します。
LINE公式アカウントの予約システムとは?
LINEを活用し便利に予約できる、LINE公式アカウントの予約システムは、顧客満足度の向上と効率的な運営を可能にする優れたツールとして多くの事業者で導入が進んでいます。
総務省が調査したデータによると、予約システムのようなオンラインサービスを導入した企業のうち、81.1%が「非常に効果があった」または「ある程度効果があった」と回答しており、約8割の企業が効果を実感していることがわかります。
LINE公式アカウントで予約を受け付ける方法には、大きく分けて次の2つの方法があります。
LINE公式アカウントの「LINEで予約」機能を利用
まず1つ目は、LINE公式アカウントの機能を利用する方法です。
LINE公式アカウントでは「LINEで予約」システムを提供しており、無料で利用することができます。
このシステムを活用することで、LINEアプリと連携して顧客が簡単に予約でき、店舗側も予約受付や顧客管理などを効率化することが可能です。
従業員や担当者の業務負担の軽減になり、顧客サービス対応へより多くの時間を費やすことが可能となるため、サービスの質の向上に役立ちます。
顧客側もスマホ上から直接来店予約ができることに加え、店舗情報を友だちにLINEで簡単にシェアしたり、予約日時の前に通知を受け取ることができるなど、利便性も高く、顧客満足度アップにつながるシステムです。
LINE公式アカウントと連携可能な予約システムを利用
LINE公式アカウントと連携可能な、さまざまな予約システムも各社から提供されています。
予約管理メインのシンプルなタイプから、マーケティングや集客にも効果的な機能が搭載された多機能タイプまで、豊富なバリエーションがあります。
機能や利便性などで、具体的にシステムを比較検討して、自社に最適な予約システムを採用することが重要です。
LINE予約システムの主な機能
LINE予約システムでは、スムーズなコミュニケーションと予約管理を実現するために、さまざまな機能が充実しています。
主に以下の機能があります。
予約管理
予約受付からキャンセルまで、予約プロセスをトータルで管理できる機能です。リアルタイムでの予約状況確認やキャンセル待ちリストの自動更新も可能です。
チャット・メール配信
LINEやメールを通じて、円滑なコミュニケーションを実現する機能です。自動メッセージ機能や個別メッセージ機能があり、顧客への情報配信やキャンペーン案内を効率的に行えます。
スタッフ管理
スタッフのスケジュール管理や担当者の設定を行う機能です。シフト調整やスタッフ情報の確認が一目でわかるようになり、予約の効率的な配分や顧客の要望への対応が可能になります。
担当者の指名
顧客が予約時に担当者を指名できる機能です。顧客の希望に沿ったサービス提供ができ、満足度アップにつながります。
決済
予約時に支払い処理が行える機能です。オンライン決済やクレジットカード決済に対応しており、顧客がスムーズに支払いを完了できます。
顧客管理
顧客情報の一元管理や予約履歴の確認ができる機能です。顧客のニーズに合わせたサービス提供やキャンペーンの効果的な実施が可能になります。
外部システムとの連携
他システムと連携し、顧客管理や在庫管理などと統合できる機能です。顧客情報の一元管理が実現し、業務運営の効率化につなげることができます。
総務省「令和3年版 情報通信白書(企業におけるIoT・AI等のシステム・サービスの導入・利用状況)」
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r03/html/nd242150.html
LINE公式アカウントの予約システム 無料版・有料版の違いとは?
LINE公式アカウントと連携して予約が可能なシステムは、無料で利用できるシステムの他、導入のための初期コストや月額利用料がかかる有料のシステムもあります。
中小規模の店舗向け予約システムも多く提供されており、導入の際のコストを抑えられる無料版は個人経営の店舗でも活用しやすいメリットがあります。
ただし、無料のシステムは、基本的な機能は使用できるものの、事前決済システムが搭載されていなかったり、セキュリティー面が有料システムに比べて劣る可能性があります。
予約システムを選ぶ際には、どのような目的があって予約システムを導入しようと考えているのか、具体的にどのような機能が必要なのか、現在使用中のサービスに予約機能が追加できるかどうかなども含め、しっかり確認しておきましょう。
コスト削減のために無料のシステムを選ぶのか、複数店舗で活用しより細やかなニーズに対応するために、有料システムを選ぶのか、自社や自店舗のニーズに合わせて判断することが大切です。
無料トライアルがあるシステムもあるので、まずは色々と試してみて、自社にぴったりのシステムを選ぶのも1つの方法です。
LINE公式アカウントの予約システムを無料で使う注意点
コストの問題や会社・店舗の規模などにより、無料の予約システムを使うことを選択する場合もあるでしょう。
LINE公式アカウントの予約システムを無料で使う場合には、以下の点に注意が必要です。
有料化する可能性がある
現在無料で提供されているシステムは、今後も永久に無料のまま利用できるとは限りません。
サービス提供側の状況によっては、機能のアップデートやプラン変更などにより、無料プラン自体がなくなって有料化するリスクがあることを考慮しておきましょう。
また、導入コストが無料でも顧客の支払いごとに決済手数料が発生する場合もあります。例えば、ある無料予約管理システムでは、通常時の決済手数料は予約売上げの8%に設定されています。
この場合、仮に予約システム経由で月1,000万の売上げが発生したとすると、月80万円をシステム提供会社に支払うことになります。このように、無料の予約システムであっても結果的に多額の費用が発生してしまうケースもあるため注意が必要です。
機能に関して細かい制限がある
さらに、無料版の予約管理システムでは、機能に関して細かく制限が設けられている場合が多くあります。
「予約は月に◯件までしか取れない」「同時に複数アカウントでのログインできない」「複数店舗での関知ができない」などの制限がある場合が多く、こうした制限を解除するためには追加のコストが発生するサービスもあります。
また、無料のシステムでは、カスタマーサポートが限定的であったり、DMなどのマーケティング施策が充実していないこともよくあるようです。
無料版の予約管理システムを選択する際には、自社で使いたい機能が追加コスト無しで無料で利用できるのかを事前にしっかりと確認しておきましょう。
まとめ
- LINEを活用した予約受付には、LINE公式アカウントの機能を利用する方法と、LINEと連携可能なシステムを使用する方法がある
- LINE予約システムの主な機能は、予約管理、チャット・メール配信、スタッフ管理、顧客管理など
- LINE予約システムには無料のものと有料のものがあり、無料のシステムは基本的な機能のみでセキュリティー面が劣る可能性がある
- 予約システムを無料で使う場合には、今後有料化するリスクや機能の制限があることに注意
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