アプリマーケティングを成功させるために有効な戦略とは?
公開日:2023年10月20日
店舗や企業への集客のためのアプリマーケティングにはさまざまな手法がありますが、近年スマートフォンのアプリを活用したアプリマーケティングの注目度が高まっています。
モバイルファーストと言われる今、アプリマーケティングを展開することは、ユーザーとの接点を増やす重要な施策です。
この記事では、アプリマーケティングの重要性が高まる背景や、アプリマーケティングのメリット、どうすればアプリの認知度を高め店舗や企業の集客につなげていけるのか、有効な戦略についても解説していきます。
アプリマーケティングとは
「アプリマーケティング」とは、アプリを使用して消費者との接点を生み出し、商品やサービスの購入につなげるマーケティング手法のことです。
具体的な例としては、店舗のアプリを作成し、アプリをインストールしたユーザーにクーポンや最新情報を配信することで来店を促すなどがあります。
アプリマーケティングの主な目的は、アプリユーザーを増加させ継続利用を促進すること。さらに、集客効果を高めることで、収益アップにつなげることを目指します。
アプリマーケティングの重要性が高まる背景
これまでも商品やサービスを消費者に認知させるために、マーケティングが活用されてきましたが、近年、アプリを運用したマーケティングがより重要視されるようになってきました。
その背景には、スマートフォンの普及率が大幅に上昇したことがあります。スマートフォンが発表されて以来、日本でも普及率がゆるやかに伸びてきましたが、今ではほぼ1人に1台スマートフォンを所有する時代になりました。
総務省の調査によると、2021年のインターネット利用率(個人)は82.9%となっており、端末別のインターネット利用率(個人)は、スマートフォンが68.5%、パソコンが48.1%でパソコンよりもスマートフォンが20.4ポイント上回っています。
従来のWebマーケティングでは、Webサイトの充実やSEO、リスティング広告、バナー広告などが主流でしたが、スマートフォンの普及に伴いマーケティングの方法も変化を余儀なくされているのが現状です。
スマートフォンが持つ機能の中でも、今や生活に不可欠なものとなっているのが「アプリ」です。
日常生活をサポートするものからビジネスに役立つもの、プライベートで楽しめるエンタメ性のあるものまで豊富なバリエーションがあり、こうした背景から、アプリマーケティングは今後もますます重要性を増していくと考えられます。
総務省ホームページ「情報通信分野の現状と課題」
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r04/html/nd238110.html
アプリマーケティングを行うメリット
アプリマーケティングを行うことで得られる具体的なメリットとしては、主に以下の3つが挙げられます。
ユーザーのエンゲージメントを高めやすい
エンゲージメントとは、企業とユーザーの深い関係性のことで、特定の企業のコンテンツや商品・ブランドに対して、価値観や思い入れを感じ、ユーザーの積極的な関わりや行動が伴うなど、強い絆で結びついている状態を指します。
エンゲージメントを高めることで、ユーザーは企業のファンになり、継続的に商品を購入したり、商品価値を第三者に伝えてくれたりします。エンゲージメントが高いユーザーが多ユーザー、企業は安定した収益を見込めます。
アプリは一度インストールすると削除を行わないかぎり、スマホを使用するたび目にするので、日常的に目に入りやすいのが大きな特徴です。
直接メッセージを送信できるプッシュ通知などでユーザーとの接点を増やすことで、企業や店舗のファンになってもらいやすい状態を作ることができ、エンゲージメントを高めるために最適な手法といえるでしょう。
また、顧客行動をより精密に分析できるようになるため、より効果的なタイミングでクーポンやキャンペーン情報を配布するなどのアプローチも行えます。
ユーザーの情報を集めやすい
アプリインストール時には年齢・性別などの登録が必要となり、ユーザーの情報を集めることができます。
これらの情報を活用することで、ニーズや顧客情報、購入棋歴などに合った情報発信が可能になります。
さまざまなデータを収集・分析することで、より訴求力の高いアプローチ方法を検討でき、アプリの機能改善にも役立ちます。
情報を一か所にまとめやすい
プラットフォームとして、アプリに情報をまとめられることも大きなメリットです。
WebサイトやSNSに情報が点在していると、ユーザーが情報を収集するために複数のサイトを確認する必要があり、時間がかかってしまい来店や購入を諦めてしまう可能性があります。
アプリに情報を集約することで、ユーザーがさまざまな情報をまとめてチェックできるため、来店率や成約率の上昇が期待できます。
アプリマーケティングにおいて有効な戦略
ここからは、アプリマーケティングで効果的に目的を達成するために重要なポイントを3つ解説していきます。
理想の結果を得るためにも、しっかり押さえて戦略を練っていきましょう。
KPIの設定
アプリマーケティングを実施する前には、必ず「KPI」を設定しましょう。
「KPI」とは、Key Performance Indicatorの略で、「目標に到達するために達成すべき中間目標」のことです。この設定を怠ると、成果目安がわかりにくく、ただ施策を繰り返すだけになってしまいます。
だからといって、あまり現実味のない目標を掲げると、逆にモチベーションを下げる原因になってしまうため、現実的に達成できるKPIを具体的に設定することが重要です。
以下の5つの項目(通称:SMART)を意識して、ダウンロード数やインストール数、ストア評価、クーポンの利用率などの目標数値を設定しましょう。
S・・・Specific(明確性)
M・・・Measurable(軽量性)
A・・・Achievable(達成可能性)
R・・・Relevant(関連性)
T・・・Time-Bound(期限)
KPIを設定して終わりではなく、定期的に振り返ることも大切です。達成具合を計れるようにし、それぞれに期限を設定すれば、より精度が高まりメリハリのある運用を実現できます。
アプリストア最適化の実施
「アプリストア最適化」の実施も効果的な戦略です。
「アプリストア最適化」とは、アプリのインストール数を最大限に増やすことを狙って、さまざまな対策を行うこと。
アプリ名や説明文、画像、アイコンなど、アプリストア内で表示する内容を改善・修正し、アプリストア内での上位表示につなげます。
具体的な対策としては、適切なインデックス付けをすること、コンテンツを検索しやすくすること、アプリストアのランキングアルゴリズムの洞察などがあります。
適切な対策によってアプリを最適化できれば、さらに多くのユーザーに見つけてもらいやすくなり、効果的なアピールやインストール数の増加が期待できます。
アプリのWebサイトの活用
ユーザーにとって入口となる、アプリのWebサイト(ランディングページ)を充実させることも効果的です。
Webサイトは、検索サイトや広告などからアクセスがしやすく、アプリについての情報を詳しく知ることができます。App StoreやGoogle Playのリンクを貼ることでインストールにつなげることが可能です。
アプリのWebサイトでは、インストールするとどのようなメリットがあるかをアピールし、正確にわかりやすく伝えることが重要です。
以下を取り入れ、アプリのWebサイトを最大限に活用しましょう。
・アプリ使用中の様子がわかるスクリーンショットや動画
・簡潔で記憶に残るコピー
・明確な行動喚起
・アプリのプレビュー動画
・評価、レビュー、受賞歴など、社会的に認められていることを示すもの
ソーシャルメディアの活用
ソーシャルメディアを活用することもアプリの人気度を高めるために有効な戦略です。
ソーシャルメディアには、SNSやブログ記事、コンテスト、会話スレッド、そしてユーザー生成コンテンツなどがあります。
SNSやブログ記事は、定期的に投稿することで商品やサービスの認知度をアップさせることができ、ユーザーとの交流も図れるため、よりリアルな声やフィードバックを聞くことができます。
ソーシャルメディアをアプリと連携することで、ユーザーがアプリのコンテンツをソーシャルメディア上で簡単に共有できるようにもなります。
また、インフルエンサーの影響力を利用し、商品やサービスをPRするインフルエンサーマーケティングもより消費者へのアプローチが可能で、高い効果が期待できます。
まとめ
- アプリマーケティングとは、アプリを使用して消費者との接点を生み出し、商品やサービスの購入につなげるマーケティング手法
- アプリマーケティングで効果的に目的を達成するためには、KPIの設定、アプリストア最適化の実施、アプリのWebサイトの活用、ソーシャルメディアの活用などが重要な戦略に
この記事を書いた人
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