【業務効率化】受発注システム × LINE連携で現場が変わる!
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製造業や卸売業では、受注・発注業務を電話やFAX、メールで行うのが今なお主流です。しかし、確認に時間がかかるうえにミスも発生しやすいという課題があります。
そこで注目されているのが、受発注業務にLINEアプリを活用する方法です。この記事では、LINEを活用した受発注システムについて、その業務改善効果と具体的な事例についてご紹介します。
なぜ今、受発注業務に「LINE」なのか
受発注業務に電話やFAX、メールを使うことが、多くの企業で長年の慣習となっています。しかし、これらの手段には「確認に時間がかかる」「聞き間違いや転記ミスなどのヒューマンエラーが起こりやすい」といった問題点と、情報共有にタイムラグが生じ、担当者以外は状況を把握しづらいといった課題が潜んでいます。
こうした課題を解決する手段として大きな注目を集めているのが、多くの人が日常的に利用しているコミュニケーションツール「LINE」との連携です。
LINEは、日本国内で月間9,700万人以上(2024年9月末時点)ものユーザー数を誇り、私たちの生活に深く浸透した社会インフラとも言える存在です。
このLINEを受発注システムと連携させることで、スマートフォンさえあれば場所を選ばずにリアルタイムで受発注情報の確認や連絡が可能になります。これにより、現場のスピード感を損なうことなく、業務効率を大幅に向上させることが期待できるのです。
従来の受発注業務が抱える課題
これまでの受発注業務を振り返ってみましょう。
- 取引先から電話・FAX・メールなどで発注依頼が届く
- 届いた内容を紙に印刷したり、メモを取ったりする
- その紙やメモを見ながら、担当者が基幹システムやExcelなどに手入力する
このようなフローが、多くの現場で当たり前のように行われています。しかし、このプロセスには多くの問題点が潜んでいます。
ミスの発生
電話での聞き間違いやFAXの文字潰れ、入力時のタイプミスなど、ヒューマンエラーが発生しやすい環境です。発注ミスや入力漏れは、製品の誤出荷や納期遅れ、手戻りによるコストの増加に直結します。
属人化と時間ロス
営業担当者にとっては、事務所に戻らないと発注内容を確認できないため不便です。また、お客様からの問い合わせに対しても、担当者が不在だと回答できないケースも多いため、お待たせしてしまうケースも少なくありません。
情報共有の遅れ
受発注の進捗状況が担当者しか把握できておらず、他の部署との連携がスムーズにいかないこともあります。進捗確認のために、何度も電話やメールで問い合わせる手間が発生していることも多いでしょう。
このように、従来の方法では多くの無駄な時間と労力がかかっているのが現実です。業務改善のためには、手作業が多く属人化しやすいプロセスから脱却し、受発注情報をリアルタイムかつ正確に共有できる仕組みづくりが必要なのです。
受発注システムのLINE連携が解決!劇的な業務改善効果とは
受発注システムとLINEを連携させることで、これらの課題はどのように解決されるのでしょうか? 具体的な機能と効果を見ていきましょう。

LINE連携導入後の働き方はこう変わる!業務改善イメージ
LINE連携型の受発注システムを導入することで、日々の業務はどのように変わるのでしょうか?実際の業務において期待できる効果を具体的にご紹介します。
営業担当者の負担軽減
営業担当者は、スマートフォンに届いたLINE通知で新たな発注依頼を即時に確認できます。画面上で内容を確認し、問題なければ「受注確定」のボタンをタップ。必要であれば、上長への承認依頼もLINE上のワークフローで送信できます。上長は移動中であっても内容を確認でき、問題が無ければ即座に承認を返すことができます。
出荷作業が完了したら、その場でスマートフォンから出荷完了通知を送信します。わざわざ事務所に戻って報告書を作成したり、メールを送ったりする必要はありません。
リアルタイムな情報共有
営業担当者だけでなく、バックオフィスである物流部門や管理部門も受発注情報をリアルタイムで確認できるようになります。受注が入ると、物流部門はすぐに出荷準備に、管理部門は見積書や請求処理の準備に、といったように次のアクションへスムーズに移行できます。
これまで情報の確認、転記、連絡、報告などに費やしていた時間が大幅に短縮され、会社全体の業務スピードが格段に向上します。
顧客満足度の向上
取引先への連絡をLINEで直接、迅速かつ丁寧に行えるようになり、コミュニケーションロスを防ぎ、顧客満足度の向上に大きく貢献します。
この迅速な対応サイクルにより顧客からの信頼を得て、リピート率の向上も期待できます。
LINE連携受発注システムの導入事例
実際にLINE連携型の受発注システムを導入し、効果を上げている企業の事例をご紹介します。
金属加工メーカーの事例
【導入前の課題】
FAXと電話で届く毎日約30件の発注依頼を、担当者は事務所に戻ってから内容を確認し、手入力でシステムに登録します。確認と処理に半日以上かかることも多く、入力ミスによる再発注や納期遅れも発生していました。
【導入後の効果】
LINE連携型の受発注アプリを導入したところ、現場や外出先からでも発注内容をリアルタイムで確認し返信や社内共有することが可能になりました。
結果として、受発注処理にかかる時間が従来の1/3に短縮されました。さらに、入力ミスや確認漏れが大幅に減少し、再発注や納期遅れも激減しました。
部品メーカーの事例
【導入前の課題】
発注書の送付や納品連絡を主にメールや電話で行っており、顧客からの「発注書は届いていますか?」「いつ納品されますか?」といった問い合わせ対応に多くの時間を割かれていました。
【導入後の効果】
発注書送付や納品連絡をLINEで行えるようにしたところ、顧客はLINEで簡単に状況を確認できるようになったため、電話やメールでの問い合わせ件数が大幅に減少し、担当者の作業負担が大幅に軽減されました。
LINEアプリで受注業務の省力化事例
https://line-works.com/cases/izumo-takahashi

受発注LINE連携導入時のよくある質問
LINE連携システムの導入を検討する際に、多く寄せられる質問とその回答をご紹介します。
Q1. セキュリティは大丈夫? </h3>
A1. セキュリティ対策も万全です。
LINE連携システムでは「LINE WORKS」のような法人向けに特化したサービスを利用します。LINE WORKSは、管理者によるアカウント権限管理やアクセス制限、ログ監視機能などビジネス利用に必要な高度なセキュリティ機能を備えています。
また、従業員個人のLINEアカウントを業務に利用する必要はなく、LINE WORKSやLINE公式アカウントを使用することで情報漏洩のリスクを低減できます。
Q2. 今使っている在庫管理システムや会計ソフトと連携できる?
A2. 既存システムとの連携も可能です。
LINE連携受発注システムは、API(Application Programming Interface)連携に対応しています。APIを利用することで、現在お使いの在庫管理システムや生産管理システム、会計ソフトなどとデータをスムーズに連携させることが可能です。
これにより、データの二重入力の手間を省き、システム間の情報をシームレスに活用できるようになります。
まとめ|LINE連携で実現する現場目線の経営改善
受発注業務にLINE連携を取り入れることは、単なる業務効率化にとどまりません。現場のリアルタイムな情報を経営判断に活かし、変化に強い組織を作るための重要な一歩となります。
特に中小企業では、多くの従業員が普段から使い慣れているLINEを活用するメリットは大きいと言えます。複雑なシステムの導入に比べて、現場への浸透が早く導入のハードルが低いのが特徴です。
導入にあたっては、「IT導入補助金」などの公的支援制度を積極的に活用しましょう!補助金制度を利用すれば、導入コストの負担を大きく軽減できます。
まずは、特定の部署や取引先とのやり取りなど、小規模な範囲からスモールスタートし、その効果を実感した上で、段階的に適用範囲を広げていくことをおすすめします。信頼できるITベンダーの協力を得て、自社の課題や業務フローに最適なLINE連携の形を見つけることが成功への第一歩となるでしょう。
イーポートでは、LINEを活用した業務システムの開発を行っています。課題の洗い出しから運用のサポートまでトータルで支援しておりますので、まずはお気軽にご相談ください。
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